林業の仕事とは
林業は、森林を維持管理しながら、育成した樹木を伐採して木材を生産する仕事です。
長い年月をかけて育てた木を伐採して、丸太に切りそろえ、林道からトラックで木材市場に原木丸太として出荷します。
伐採した跡地では、再び豊かな森林にして木材として利用するために、地拵え、植栽、下刈り、除伐、枝打ち、間伐等の手入れを行いながら持続可能な森林管理を行います。
近年では地球温暖化防止に対する期待が高まり、森林の整備、保全が林業の重要な役割の一つとなっています。
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1.主伐
伐採時期を迎えた木を収穫する作業です。収穫の方法は、まとまった範囲にある木をすべて伐採する皆伐の他、部分的に伐採する方法があります。どちらも伐採をした跡地に苗木を植えますが、部分的に伐採する方法では段階的に樹木の世代交代を図りながら収穫していくことができます。
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2.地拵え
伐採した跡地に苗木を植えるため、伐採で散乱した枝などを整理する作業です。伐採の後に残った枝葉をきちんと片付け、必要に応じて植栽しやすいように整えます。
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3.植栽
地拵えを終えた場所に、苗木を一本ずつ丁寧に植えていきます。近年は、シカなどの動物により苗木が食べられてしまうため、東京都では、植栽した場所の周囲に防護ネットを張り巡らせるなどの対策を行うことが多くなっています。
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4.下刈り
植えた苗木の成長を妨げる植物を除去する作業です。通常、植えた後5年から8年の間は、下刈りを行います。雑草や笹の成長が旺盛な場所では、植えた後2年から4年くらいの間は、年に2回ほど下刈りを行います。
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5.除伐
植えた木が成長し、下刈り終了後、3~5年たったときに、目的樹種以外の植物や、植えた木の中で形質の悪い木を除去する作業です。
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6.枝打ち
枯れた枝やある高さまでの生きている枝をその付け根付近から除去する作業です。節がない良質な材の生産と、林内の光環境の改善を目的としています。
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7.間伐
混み過ぎた森林を、適切な密度で健全な森林へ導くために行う間引き作業です。また、利用できる大きさに達した立木を、徐々に収穫するためにも行います。